秋も深まり、長袖の下に、もう一枚くらいトレーナーやヒートテックが
必要な時期になってまいりました。
世間では、コロナの第三波が流行しはじめ、
今年の冬は一体どうなるのか心配です。
正眼短大では、毎週水曜日に山川学長による提唱を行っております。
今、講座で扱っている講本は、『禅関策進』。
中国明代の僧侶、雲棲袾宏(うんせいしゅこう)、編集による、
禅の入門書です。
花園大学国際禅学研究所の、禅籍データベースによると、
古来の祖師の語録中から、エッセンスを抜き出したもので、
禅思想の概観には、もってこいの教材でしょう。
とはいえ、もちろんこの書は、古い祖師の古典であり、
簡単に読解できるものではありません。
また、江戸時代の白隠禅師が座右の書とした故事も、
禅宗史では有名なはなしですね。
本日の提唱は、
永明寿禅師の無量劫来の業識種子(ごっしきしゅうじ)について、
また、
死心新禅師のお経や古い書物を読みこなしても、実践なければ生死の問題には、
全く役に立たぬ、とはいえ、お経や古い故事を勉強せずに、そしるのもダメという話。
人生あっという間、若いと思っていてもすぐに、歳をとってしまい
イザ、何かを発心したときには、もはや身体がついて行かぬ…など、
自分にとって、今の瞬間自体が
最も一番若いときである。20歳であろうと、70歳であろうと
いまの時間が自分にとって一番若い時間とはいまである。
それをどうあなたは過ごすのですか?
老大師(学長)の提唱で扱う内容は、難しいけれど、
時々平易なことばで雲衲や学生語りかける話は、
迷いを抱えるわれらの心に、刺し込んできます。
あたかも、心を読まれているのか、
というような錯覚さえ感じます。
正眼寺の三門の提唱看板も真新しく、気分も一新です。
冷たい秋風の中に、昼間の短い時間ですが、
本堂にさしこむ日光のあたたかいこと。
生死事大、無常迅速……
今年もあっという間、2か月を切りました。
底冷えの季節も、もうすぐですね
短大staff 記す