学長・理事長あいさつ
正眼短期大学の建学の理念と教育方針について
教育とは、「育くむことを教える」
学長 山川宗玄
正眼僧堂師家
正眼短期大学の開学は、臨済宗妙心寺派妙法山正眼寺住職、正眼僧堂師家、正眼寺僧堂第九世、梶浦逸外老師(のちの臨済宗妙心寺派管長)が開山無相大師六百年遠諱事業の一つとして発案したことによります。正眼寺は、無相大師(関山慧玄)を開山とし、天下の鬼叢林としてその名をはせた名刹です。
梶浦逸外老師は、「開山大師、もし今日いましなば、報恩底に何を求められるるか」と自問し、それは、法田を耕すことであり、行学兼備の真の禅僧、人材を打出することであると考えました。そのためには、禅の専門道場と学校教育の一貫した教育機関の設立が必要であると、正眼短期大学の設立を発願したのです。
梶浦初代学長は、正眼短期大学の前身である選佛塾の設立趣旨の中で、「禅的生活を僧俗が共に送り、お互いに切磋琢磨し合い、共に協力して社会浄化に役に立つ有為な人材を育てる」と述べられています。それ故に正眼短期大学はその設立に当たって、宗門後継者の育成のみに限られず、広く一般の学生にも門戸を開放し、禅的精神に基づき時代に即応した有為な人材の育成を目的としました。
実際、現在の学生の中で、定年を迎え第2の人生を積極的に模索する社会人を含む、一般の学生達が自分をみつめ、仏教に縁を得ることでより生きがいのある生き方を学んでいます。まさにすべてのとらわれや固定概念を捨てることから始まり、知らなかった自分を再発見していると言えます。
更に公開講座には毎年のべ2000人の人達が仏教、禅や禅文化を学びに来校されます。地域に根ざした短期大学として生涯学習の場を提供しているのです。
また、学則第1章総則(目的)第1条には、「本学は仏教に関する専門の学術を研究し、禅的精神によって人格を陶冶し、もって人類文化に貢献する有為な人材を育成することを目的とする。」とあり、また、正眼短期大学寄付行為第2章目的及び設置する学校(目的)第3条2項には、「この法人の教育は、永久に仏教の信仰並びに正眼禅の精神に基づいて、行われなければならない」とあります。
したがって、本学の建学の理念を要約すれば、「行学一体の教育」として、行に偏らず、学に偏らずであり、特に寮生にとっては朝晩課・坐禅・作務をはじめ僧堂の規矩(規則)に準じた生活を行い、禅に根ざした「行」の実践を重視することにより、全人間教育を行い、現代社会の様々な問題に対して、自分の力で考え行動できる人材の育成を目的とします。また互いに切磋琢磨することで徐々に人格が陶冶され、まことに変動の著しい現代において確固とした自己の主体性「正眼」の「まなこ」を開くことを目指します。また、「宗門後継者の育成」もその目的の一つであり、仏教の信仰に根ざした禅学、仏教学、人間学を修め、自己研鑽の精神をもって宗教者としてその人生を如何にいきがいのあるものにしてゆくかをはかるものです。そして、この理念は学生ひとり一人の主体性、可能性に対する信頼・確信の上に築かれています。
建学理念の共有

理事長 千 玄室
茶道裏千家/鵬雲斎大宗匠
本学において学生教職員間での、建学理念の共有のための施策は、出来る限り勘案され、行われているといえます。
特色あるカリキュラムとして一般公開講座の禅入門や坐禅、作務(平成17年度より仏教ボランティア)、提唱・禅語録など禅に関わる実践的科目があり、本来の自分を探求し育てることを指導しています。またこれらの公開講座には地域住民の方々が参加し賑わっております。
また、一般教養として、哲学、日本文化、自然、倫理、福祉など必須な教養科目を配置して、学内外から第一線で活躍している多彩な講師陣を招き、より人間らしく生きる智恵を学びます。
それに加え、禅文化である、茶道、華道、陶芸、筆禅道、武道、彫仏、仏教聖歌などの科目を一般公開して配し、外部の専門家に依頼し、学問的かつ実践的指導を行っています。
特に、少人数教育の特徴として、全学定員60名の学生と教職員36名(非常勤を含む)のマンツーマンの教育で、きめ細やかな指導が行われています。禅門に家風の言葉があるとおり家族的な雰囲気を持ち、あたたかいなかに厳しさをもつ禅的指導が行われています。また、寮生活では毎日の行事である朝課(朝の勤行)では、大燈国師遺誡や白隠禅師坐禅和讃等を読み、禅的精神を涵養しています。
また、二祖三仏忌(釈尊降誕会、成道会、涅槃会、開山忌、達磨忌)を行事として学生と執り行い、信仰心の醸成をはかっています。特に開山忌は、隣接の正眼僧堂に出向き、地域行事として多くの一般の人達のお手伝いに混じり、荷担して修行道場の精神や雰囲気を学ぶ場となっています。



