正眼らいふ
短大大摂心
2020-10-30
10月28日から30日まで3日間、正眼短大の母体である
正眼寺で短大の摂心行いました。
この3日間は、坐禅に集中する期間。授業も休みです。
「摂心」とは、「心を摂る(とる)」と記し、
自らの「心」に向き合う、
このブログでは言うまでもなく、
禅宗で最も重要な修行であり、
僧堂の雲水さんたちも、この「摂心」をやるために、
僧堂にいるようなものです。
坐禅に集中し、自分のことを振り返る。
しかし、坐禅は無念無想。
坐っている最中、いろいろ脳裏や胸中に湧き出てくる思い、考えも
「念」として、それに気づいたときは、
排除しなければなりません。
初日28日の午前中は、山川学長老師の「信心銘」の提唱から始まり、
その後、坐禅の講義もしていただき、一緒に本堂で坐りました。
そして、午後からは、毎年禅堂で行っていましたが、
今年は参加人数も多かったので、禅堂に人が入りきらないことも考えて、
正眼寺の最もふるい建物、「毒草窟」で行いました!
毒草窟は、正眼寺開山、関山国師の法系である
大応国師、大燈国師の古い位牌が祀ってあります。
正眼寺のいまの伽藍が整備される前、
本堂でもあった場所です。
また正眼僧堂は、11月1日から、雪安居に入るため、
雲水さんたちの緊張感が高まる中、
短大の学生も一緒に坐らせてもらいました(^^♪
10月末の伊深は、朝晩の冷えこみも強く寒いです。
また、野生のおサルさんたちが、止静中でも、バタバタと
屋根の上をかけずりまわっています。
おサルさんたちも、冬支度に備えているのでしょうか。
今年は、コロナ禍の影響で、朝晩通いの摂心でしたが、
坐禅で得た集中力を、無駄にしないように、
そして、雲水さんたちと一緒に修行できたことを、
短大生活に活かせていけたら、良いですね!
正眼寺の雲水さんたち、ありがとうございました!!
短大staff 記す

正眼寺 舎利講
2020-07-21
先週、7月10日に正眼寺にて舎利講が行われました。
例年は一般の方にもご参拝していただきますが、
今年は新型コロナウイルス対策のため、関係者のみです。
とは言え、仏舎利も飾られ、きちんと(?)法要が行われました。

ポケトーク
2020-03-26
昨日、美濃加茂のまちづくりの「カモケンラボ」の方が見えて、
美濃加茂市の事業で、短大にポケトークを一台、
レンタルしてくださることになりました。
使い方はいたって簡単!本当に便利、
ほんやくコンニャクを得たようです!
短大生活においても、
日本語がまだ不十分な外国人もいれば、
坐禅の仕方や、禅について外国語で説明する機会もあり、
ポケトークによる可能性無限大です

しかし、こうした外国語の翻訳技術が、人工知能にとって代わられると、
外国語の履修が必修でなくなるかもしれませんね。
さらに般若心経とか、無門関など禅宗のお経も、
翻訳(現代語訳?)してくれるポケトークができたら、
お坊さんいらんくなるから、怖いですね~


道場入門の季節
2020-03-23
世間では、新型コロナウィルスの影響で、日本社会も
未曾有の混乱が起こっていますね

短大も、世間の動向によっては例年どおり新学期を迎えることができるか、
誰にもわからない状態ですが、例年通り準備はしなくてはいけません。
そんなバタバタする中で、ある教員部屋に一人の在学生が訪ねてきました。
彼は新学期から休学して、明日正眼寺に入門するので、
「袈裟文庫」(けさぶんこ)の作り方を確認してほしいと。
袈裟文庫とは、禅宗の雲水さんが、行脚をする際、
数少ない出家僧侶の所有物の一つである、おケサを入れる箱です。
中には、得度の証である安名も入っていて、
行脚の威儀では、胸の前に置かれる、最も重要な持ち物です。
現在ではこのような威儀は、遊行する僧侶も少なくなり、
道場入門や道場を去る際の形式的なものになってきていますが、
それでも道場入門の際には、袈裟文庫を作らなければいけません。
そのケサ文庫の止め紐の縛り方が、初めての人にとっては、
複雑に見えるらしく、その方法を確認してほしいと。
とはいえ、こちらも久しぶりに袈裟文庫を整えるので、
そんなに慣れているものでもありません。
しかしせっかく訪ねてきた学生の手前上、面倒くさいと放り投げるのも格好悪い。
慣れない手つきで、
自分は、初掛搭の時は師僧である父親に整えてもらい、
そして道場で初めて暇を頂いた時は、前の晩先輩の雲水さんが手伝ってくれて
一人できちんと準備できるようになったのは、何回目くらいだったかなぁ、
と恥ずかしい思い出話をしながら、整えてあげました。
でも本人は、明日からの緊張感いっぱいで、
こちらの話を聞いているのか、聞いていないのかわかりませんでした

体に気をつけてがんばってください


卒業式が行われました。
2020-03-02
本日は、春の卒業式でした。
世間では新型コロナウィルスの影響で、
人が多く集まるイベントや行事が中止になっています。
全国の小中学校が突然の春休みになったり、
マスクやアルコール消毒だけでなく、トイレットペーパまで品切れになり、
2020コロナショックが起こっています。
短大の卒業式も、毎年ならば、在学生も出席して、
先輩たちとの別れを惜しみつつも、門出を祝う、めでたい行事なわけですが、
規模を縮小して、学長室にて
教職員、保護者だけの立ち会いのもと行われました。
学長は祝辞のなかで、
"この新型コロナも、決して悪いことばかりではない。
万有引力の法則を発見したイギリスの物理学者、アイザック・ニュートンは、
当時17世紀、英国でもペストがはやり、ロンドンの人混みから地方に避難したが、
その田舎で勉学思索に打ち込んだからこそ、あのような後世に名を残す
大きな科学業績を上げることができたのだ"
と、引き合いに出されました。
なるほど、イベントや旅行が中止になって、だらだら過ごしたり、
何をやろうか当てもなく、ぼーっと過ごすのは、三流の人間がやること。
今回の事態は、普段雑事に追われてなかなかできないことを、
集中できるチャンスだと、気持ちを切り替える。
これぞ、正眼寺開山無相大師の遺誡「其の本を務めよ」、
本来するべきことを、する。
そのチャンスが、今回のコロナショック休暇?なんですね

これは、もはや卒業生だけでなく、日本の皆様へのメッセージだな、と。
われわれも改めて気を引き締めようと思いました。
今回の卒業生二人は、努力家の二人です。
二人とも短大で学業に励みながら、一方で
一人は仕事をもちながら、一人はお寺の事情で、毎週土日に自宅に帰り
法務をこなしていた。
そしてなんとか両立しながら、卒業に至ることができた二人です。
お二人の今後の活躍を、願わずにはいられません。
卒業おめでとうございます

