正眼らいふ
短大の大摂心が始まりました
2019-06-17
6月も後半に入り、短大では大摂心(おおぜっしん)が行われています。
大摂心とは、坐禅の時間が増える期間です。
釈尊は、悟りを開かれる前に、菩提樹の元で7日間の瞑想修行を行いました。
その故事に基づき、禅宗の修行道場では、日常の余事を絶って、七日間、
ひたすら自分と向き合うために坐禅三昧の日々を送ります。
正眼短大も、専門道場の行にならい、この大摂心を行っています。
この時期は、キャンパスは静寂に包まれます。
時折、坐禅の始めと終わりを知らせる柝(たく)と、金(かね)の音、
さらに、坐禅中の眠りなどを戒める、警策(けいさく)の音が、ビシッ、ビシッと響きます。
梅雨のむし暑さのため、教室の窓も全開。
そろそろ冷房を入れても良いのですが、摂心中は使いません。
冷房の機械音が、坐禅中は耳障りになるのです。
坐禅は、心のはたらきを一つの対象に集中します。
すると摂心中は、耳も鋭敏になってゆきます。
すると、普段聞こえない音(聞こうとしていない音ともいえるのですが)が
耳に入ってくるのです。
坐禅の時間は、線香の長さで区切りますが、
坐禅がすすんでくると
その燃えた線香が、灰の中にはらりと落ちる音さえ聞こえてくることもあります。
それにしても、なかなか、良いものです。
坐禅中に聞こえてくる自然の音は。
鳥のさえずり、葉っぱの擦れる音、遠くで夕立、雷鳴の音も聞こえます。
薫風(くんぷう)南より来たる 殿閣(でんかく)微涼(びりょう)を生ず
(※この禅語については、当サイトの、zengo blog をご参照ください。)
自然の音が、そのままほとけさまの音として体感出来る場所、
それが正眼短期大学です♪
