zengo blog
(18)野火焼不尽 春風吹又生
2020-04-06
野火焼不尽 春風吹又生 やかやけどもつきず、しゅんぷうふいてまたしょうず
ー 風や、いかに ー
唐の詩人、白楽天の詩「草」にある一句。
野焼きをして焼き尽くした大地からも、春風の吹く頃にはまた新しき草木が生いる。
本来は3月頃の言葉ですが。
新年度が始まったところです。
しかし、その活動が中止されたり延期され、
日本のみならず、世界中が新型ウイルスの猛威にさらされています。
どの国も同じ危さの中にいます。
正にウイルスという業火に焼き尽くされそうだと言っても過言ではないでしょう。
再び生命を芽吹かせてくれる、恵みの風は果たして吹くのか。
野焼きによってできた灰が地面に浸み込むことで、ミネラル豊富な土となります。
ウイルスによって日常に様々な不自由が生じています。
不自由などという言葉では片付かない危機的状況は、一刻も早く解消したい。
しかし、この不自由、生活の中で止めてみれば案外どうということのないものもある。
自分でも気づかぬまま、無用な荷物や鎖を引きずっていたことに、
そろそろ気づいたかもしれません。
すべてが燃え尽きても、それを力に、
真の春風の吹くころ、大切なものは、本当の願いは、また芽吹くことでしょう。
その風は、私たち一人一人が起こすもの。
さあ、いったいどんな風か。
