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正眼短期大学より、皆様へ
元気になれる禅語をお届けいたします。
 
一滴の水がやがて大河になるように、
禅のおしえのひとひらが、皆様の心に元気を運んで行きますように。
(禅語解説 山川宗玄 学長)
 

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(6)白雲自去来
2017-06-19
 
青山元不動 白雲自去来
青山(せいざん)もと不動
白雲(はくうん)おのずから去来す 〔景徳伝灯録〕
 
 ー 「酷暑」 到来す。如何が回避せんー
 
中国の禅僧、洞山禅師に1人の修行僧が尋ねました。
「寒暑到来。如何が回避せん」 (暑さや寒さをどう逃れたら良いですか)
洞山は、「無寒暑の所へ行け」と答えた上で、
「寒い時は凍えきる、暑い時はウンウンと大汗をかく。それが無寒暑」
と答えたそうです。
 
年々暑さが増していると感じるのは、気のせいでしょうか。
暑さも寒さもない所があるなら行ってみたい、と考えるもの当然です。
 
気温のことだけではなく、
辛いこと、苦手なこと、プレッシャーから逃げたいと思うのは皆同じ。
逃げられないことは、自分が一番分っているけれど…。
 
今まさに、「青山元不動 白雲自去来」。
山は青くそびえ、そこに雲がかかっては流れていく。
見たまま、そのままの言葉です。
しかし、そういう当然のことこそ忘れがち。
 
現代の便利な生活に慣れてしまった私達。
自分の考えだけが正しいと信じて、都合悪しとみれば誰かを攻撃してしまう私達。
大騒ぎしても悪化するだけの事態には耐えるしかないのに、
耐え方を忘れてしまったのではないでしょうか?
 
暑さ寒さも彼岸まで、とか、喉元過ぐれば熱さ忘るる、ではないけれども、
逃げる場所もないならば、どんと構えて自然の流れに身をまかせ、
あの白雲が影を作ってくれるまで待ってみる。
それもひとつの方法です。
 
 
(5)薫風自南来
2017-06-19
 
薫風自南来  殿閣生微涼
薫風(くんぷう)南より来たる
殿閣(でんかく)微涼(びりょう)を生ず 〔圜悟語録〕
 
 ー風はどこからー
 
爽やかな風が初夏の気配を運んで来て、思わず顔をあげる。
そんな気持ちよい風を「薫風」と言います。
 
梅雨。
降らねば一大事、とはいえ日本中がじめじめとして憂鬱な季節です。
そんな季節に「薫風」など、どこにあるものか?
 
いいえ、吹いているのです。
あなたの心の中に。いつでも。
 
凍える日も、炎暑にも、花粉まみれの日でさえも、
気持ちひとつで新しい風を生むことができる。
こころを開けば、堅苦しい殿閣にも、涼風が生まれる。
さあ、顔をあげて、風の薫りを感じてみよう。
 
 
(4)春暖歌声滑
2017-04-25
 
鶯逢春暖歌声滑
人遭時平笑瞼開
 
鶯は春暖に逢うて歌声滑らかに/人は時平に遭うて笑瞼開く(槐安国語より)
 
ー冬越えてこそー
 
春のはじめは鶯の鳴き声もたどたどしいが、暖かくなるにつれ、滑らかな「ホーホケキョ」が聞こえるようになる。
人もまた、穏やかな日々の中では自然と笑みが浮かぶもの。
季節に寄り添い、心を平静に、毎日を笑って過ごしたいものです。
 
忘れてならないのは、「ホーホケキョ」はトレーニングの成果だということ。
本能といえども、何の努力もせず、あのように滑らかには歌えないのです。
人ならば、尚更。
「遭う」は思いがけずにでくわすという字。
日々の”務め”を積み重ねて、ある時気づけば、ありがたくも「時平」であるのでしょう。
 
ところで、正眼短大には歌声(うたごえ)は響いていませんが、お経の声は聞こえてきます。
2回生ともなれば、なかなか頼もしいものです。
 
 
 
 
(3) 冷暖自知
2017-03-31
冷暖自知
れいだんじち
ー やってみなくちゃ、わからない! ー
 
目の前にある水が、冷たいか温かいかは、飲んでみれば分かる、という言葉。
 
夏の暑い日、おいしそうに水を飲んでいる人がいる。
その水は、よく冷えているに違いないと想像する。
でも実際は、冷房で冷え切った人が、お湯を飲んでホッとしたところかもしれない。
いや、湯ではなく、酒かもしれないゾ。
 
同じことでも、人によって受け取り方は様々。
ひとりの人間でも、体調や気分、何かの事情で感じ方は変わる。
 
誰かにまかせきりにしたり、「こうだろう」と決めつけていたりすると、
真実を見逃すおそれあり。
挑戦してはじめて、自分のものになる。
「熱すぎて飲めない」ように見えたお茶も、案外飲み頃だったりする。
どうも人生、食わず(飲まず)嫌いなことが多くはないか。
 
 
 
(2) 照顧脚下
2017-03-09
照顧脚下 (又は、脚下照顧)
しょうこきゃっか
ー まずは足元を ー
 
寺の玄関にはよく書かれている言葉です。
足元を見てごらんなさい。履き物を揃えましたか?
と注意を促しています。
 
まずは自分の足元を整えること。
(そして、ちょっと隣の履き物もそろえてあげる。)
玄関は出発点であり、帰り着く場所でもあり、家の顔でもあります。
 
これからどこで何を成すにしても、まず自分自身の心をきちんと整えることが肝心。
靴をそろえる、まことに小さなことだが、 大切なことです。
 
 
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